2020年11月28日放送分「地域共生社会」
2021.03.15
パーソナリティ
一文字 弥太郎さん
アシスタント
岡 佳奈さん
レスコ出演者
レスコ社員 N
地域共生社会
これは、公民の教科書とか、いろんなところに出てきて知ってはいますけど、説明しろと言われると大変ですね。
確かに難しい。
そうですね。よく聞くワードだとは思うんですけど、厚生労働省の資料には、縦割り制度の関係を超えてとか、支え手と受け手の関係性を超えてとか、複雑な書き方がされているのですが、いろいろと資料を拝見している中で、私の理解としては、地域の方の困り事を、地域行政・専門的な支援の人たち(団体・制度)は専門性をより活かしつつ、その制度と制度を繋いでいって、いろんな困り事に対して地域住民も一体になって、やって行きましょうという事です。
参考「地域共生社会」の実現に向けて – 厚生労働省
一口ではそういう事になるわけですよね。
なかなか結び付いて行かないものなのですか。専門家同士というのは?
そのようですね。
この人は、これはできているけれども、こっちの分野では困り事を解決するのは、また違う専門家みたいな事になっていくからね。
うちの管轄じゃないみたいな事もあったり。
相談する側も、この方はこういう相談の担当の方だからと思うと、担当の方に合わせた相談事をするんじゃないかなと、そうしたら住民の方が他にもたくさん困っている事があるけど、それを上手くキャッチできないような可能性もあるのかなと思います。
そういうのもゴチャゴチャにまぜて、なんとかやっていこうというのが地域共生社会で、これも知らなかったのですが2021年、来年の4月から、これに付随した事業が始まるそうですね。
これも言葉が難しいのですが、重層的支援体制整備事業というのが始まります。
参考重層的支援体制整備事業 – 厚生労働省
重層的支援体制整備事業という2021年の4月から始まるんですって、みなさん。
これは、どういう事業になるのですか?
この地域共生社会を実現していくために、先ほど申し上げた通り、今は行政の支援とか制度というのが、制度ごとに縦割りになっていて、専門性を極めていくというのは、必要な事だと思うんですけど、それを住民の方のお困り事に対して、あなたには介護の支援も必要ですよねとか、子育て支援も必要ですよねというように、コーディネートしていく人が一人つく、いわゆる総合相談窓口といわれるような窓口を設けましょうという事です。
たとえが悪くて申し訳ないのですが、デパートに例えたら、地下には食料品があります。1階が化粧品です。という風に色々あるじゃないですか。介護で困っているとか、子育て困っているとか、でも1階のここには、、
インフォメーションに行けば、教えてくれると。
そういう窓口をちょっと設けて。
逆に今までなかったのですか?
今まではなかったみたいですね。以前、藤川がご紹介させていただいた、佐賀県にあるNPO法人のスチューデントサポートフェイスさんは、まさにその総合相談窓口というのを佐賀県の中でなさっています。
NPOなのに?
もちろん行政の委託を受けて。
行政の委託を受けて、そういう事をやっていらっしゃる。それを今度は、重層的支援体制整備事業だから、全国的にどんどんやっていこうと。
でもさっきのお困りInformationとか、そういう簡単な名前じゃダメなんですかね?
これは一応事業の名前だから、役所に行くと違う名前になるのかもしれないですけど、子育てで悩んでいる人は、絶対他にも困り事があるもんね。
もちろん、子育てママさんだったら、子供を育てながら、おばあちゃんの介護をしたりとか、そういった事もあると思うんですね。
すごく今住民の方の困り事っていうのは、複雑化していて。
コロナで仕事が、先行き不透明だったり色々あるから本当に重層的にやって欲しい気がしますよね。
具体的な支援のお話みたいなのはないですか?
例えば、地域住民、支援団体の垣根を越えてというところで、先ほど言った、窓口の方が1人いて、「こういう支援が必要ですよ」というような事をやっていくのですが、これに対して伴奏的に、いろんな支援に振ってしまったら終わりではなくて、その後の経過を把握して、新たな支援が必要ではないかどうかという判断をされていたりしますね。
そこまでやってくれていたらうれしいですよね。これから高齢化社会が来るわけですから、人口減少を見据えた何かも必要ですよね。
やはりこれからは、支援する人材の確保というのも、すごく重要になってきて、この重層的支援体制整備事業の中には、「地域住民の方も一緒になって取り組んで欲しいです」というような事が盛り込まれていて。
なるほど。全部どこかにおまかせというのではなくて、地域共生社会の中での、そういう事ですよね。
具体的にやっている事はありますか?
いくつかモデル事業がすでに日本の中でもなされてるのですが、私が凄いなと思ったのが、三重県の名張市さんで、ここは「まちの保健室」というのを作っていて、総合相談窓口のように、そこに行ったらいろんな困り事の相談が出来るところがあって、そこには地域住民のボランティアの方が、趣味の活動したり、単純にお話したり、友達作りの場みたいなのを運営されてサロンをされてるんですね。そういった形での関わりとか、あと私の出身の雲仙市では今もやってるんですけど自治体で子供会とか老人会とか、いろんな区分で。ああいうのも一種のボランティアみたいな感じなのかなと思います。
今、だんだんなくなってきているけどね。「まちの保健室」いいね。学校の保健室みたいに、ふさいだ時にそこに行けてね。
やってるんだ、モデル事業でね。
既になされていて、この名前も可愛いなと思うんですね。年齢関係なくいろんな人が訪れる事ができる場所で。
そこで色々な悩みを言ったら、次はこういう場所に繋ぐ事ができるっていうね。いきなりどこか行くのはハードル高いもんね。
高いですよ。しかも名前が難しいから。重層的支援体制整備事業?
来年の4月から始まるので、ちょっと覚えておいていただきたいと思います。
もちろん、株式会社レスコも深く関わっていくのですか。
私たちは、やはりシステムメーカーなので先ほど言った縦割り支援をされている方たちがどうするとより情報共有ができるか、というような仕組みだったり実務をされている方の事務作業をより削減していくような仕組み作りというところで、お手伝いしていきたいなと思っています。
前回、私が出演した時に紹介させて頂いた、ひきこもり支援のポータルサイトを提供していく中で、この支援団体の方たちが顔の見える関係とかネットワークを活かして、繋がっていけるといいなと思っています。
また完成したら、この番組でも紹介していきたいと思いますので。
皆さん、今こうやってインターネットが出てきて、繋がってるのかと思うと、繋がってない事とかが、いっぱいあるのをこのコーナーで教えてもらえているんでね。ぜひちょっと繋がっていってほしいと思いますね。
※掲載している情報は、放送当時のものです。